健康診断は、身体の異常を早期に発見し、病気の進行を防ぐために欠かせないものです。ただ、「健康診断で複数の項目に引っかかってしまった」「健康診断の結果を改善したい」と悩む方も多いのではないでしょうか。そんな時はぜひ、健康診断の目的を理解し、どのように健康維持に取り組むべきかを考えてみましょう。
健康診断の目的
健康診断は、自覚症状がまだ無い段階で体内の異常を見つけ、病を進行させないために行うものです。医師による問診や血液検査、尿検査といった内科検診で調べることができます。
具体的な目的は、一次予防・二次予防と呼ばれるものに分けられています。一次予防は普段の生活習慣を見直して改善すること、二次予防は病の早期発見・早期治療に繋げることを指します。
日常生活に支障が無い限りは、病院にあまり行きたくないという方も多いはずです。ただ、かなり進行してからでないと症状が出ない病気も数多くあります。1年に1回は健康診断を受けて、早期発見・早期治療に繋げることが大切です。
引用:ホンダ健康保険組合
健康診断で引っかかりやすい項目
内科検診では特に40代から50代の方において、以下の項目で異常が見つかることが多いです。
- コレステロール値
- 血糖値とHbA1c(糖尿病の恐れ)
- 尿酸値(痛風の恐れ)
- 貧血
- 高血圧
- 肝機能の異常
コレステロール値の異常は動脈硬化や心疾患のリスクを高めます。血糖値やHbA1cの数値が高い場合は糖尿病の可能性があり、特に2型糖尿病は自覚症状が無いまま進行することが多いです。尿酸値が高いと痛風を引き起こす可能性があり、日常生活に支障をきたします。
さらに、高血圧や肝機能の異常もよく見られます。これらの項目に異常がある場合は、早めに医師に相談し、生活習慣を改善することが求められます。
引用:Vitamina
健康診断後の健康対策について
健康診断は、自分の体の状態を知る絶好の機会です。要治療や要経過観察とされた項目があれば、放置せず積極的に医療機関を受診しましょう。特に糖尿病や高血圧のように症状が進行しやすい疾患については、早期の対策が重要です。
また、異常なしとされた場合でも安心しきらず、日常生活の中で健康維持に努めることが大切です。予防のために食事、睡眠、運動を見直し、定期的に健康診断を受ける習慣を持つことで、長期的な健康を守ることができます。
健康維持に必要な三要素
健康とは、WHOが定義するように、身体的、精神的、社会的な満足が全て揃った状態を指します。この健康を維持するために特に重要なのが、食事、睡眠、運動の三要素です。
食事では、主食、主菜、副菜をバランス良く摂ることが基本です。血糖値を急激に上げないために野菜から食べ始める方法は特に有効です。また、加工食品の摂取を控え、できるだけ自然な形の食材を選ぶことで、健康的な食生活を実現できます。
睡眠は、身体と精神のリカバリーに欠かせない要素です。適切な睡眠時間を確保できない場合は、睡眠の質を高める工夫が必要です。寝る前にスマートフォンやパソコンを見ないことや、適度な運動を日中に取り入れることで、深い眠りにつながる環境を作りましょう。
運動は、心肺機能を高めるだけでなく、代謝を上げて肥満やメタボリックシンドロームを予防します。毎日10分程度のウォーキングやストレッチを取り入れることで、体調が整い、病気のリスクを軽減できます。運動を続けるポイントは、無理をせず楽しめる方法を見つけることです。
健康診断と日常の結びつき
健康診断の結果は、日常生活を見直す重要な指標です。異常が見つかった場合は医師の指導を受け、具体的な改善方法を実践することが求められます。要経過観察の結果も無視せず、症状が進行する前に対応することで、健康リスクを最小限に抑えられます。
日常的な健康管理ができていれば、健康診断での結果も徐々に良くなり、さらなる安心感が得られます。継続的な取り組みとして、日記やアプリを活用して健康状態を記録することも効果的です。データを元に改善点を見つけ、適切な対策を講じることが健康維持のカギとなります。
まとめ
健康診断は、現状の健康状態を把握し、適切な改善策を講じるための貴重な機会です。食事、睡眠、運動を基本にした日常的な取り組みが、健康診断の結果を改善する近道となります。自分の体の声に耳を傾け、生活習慣を見直しながら、無理のない範囲で健康維持を目指しましょう。